昔実家で飼っていた。
雑種の茶色い犬『クリ』は、大親友だった。

散歩は、毎日の私の役目だった。
私が近づいただけで千切れんばかりに尻尾を振っていた。

ぴょんぴょん跳ねるし、走り回るしで大喜び。
尻尾は千切れそうMAXだし。
まだ、小さかった私は散歩用の鎖をほどくのも大変だった。

で、毎日押し倒され顔がべったべたになるまでなめられた。
今日、クリによく似た犬を見た。
あの目や毛並みやら一杯思い出した。
友だちだった、飼い主とは全然思ってなかったんだろうなアイツ。
「あなた、気付いてる?」
勿論なんのことやらさっぱりです、妻よ。
「自転車置き場の奥に、カワイイ花咲いてるのよっ知ってた?」
つまり、今すぐにその花を確認しに来いと言う事の様なので一緒に屋外に出た。
いい天気だ、眩しい。
彼女は目立たない場所にぽつんと生えてる雑草を指差しながら手招き。
神聖な物にでも近づくようにゆっくりと手を添え見せてくれた。

小さな白い花がついていた。
んふ、かわいいぞ。
スイッチがカチッとなった。
長く続いた仕事場の空気を引きずった気分が変わった。
庭や隣のマンションの木々は新芽を出し美しいスッピンで風に揺れていた。
季節の変化が目の前に立ち現れた。

手入れしてない、ほったらかしのツツジが花をつけていた。
「ああ、いいね〜」
最高にリフレッシュした気分で、仕事開始!
ラジオから、曇天の世界一高い電波塔スカイツリーお披露目に並んだ人々の感想のニュースが流れていた。
5月の初旬?
だったかな、東京に雹が降ったでしょう。

あの日、急ぎの仕事抱えてて半徹夜で仮眠してたんですよ。
うつらな脳みそは、ご機嫌なライブでノリノリの私が大音響のベードラに合わせて拳を振り上げてる夢らしき物を再生していた。
その肘で隣のお客さん小突いてしまって、その人は忌野清志郎でステージでシャウトしてるのはやっぱりRCサクセションであれ?とかって隣の清志郎を振り返ったら恥ずかしそうにしてて何か指差しててデッカいスクリーンに写る70年代風の極彩色フラワーが徐々に最新CGに変化してて急に緊急報道が始まって生真面目顔のキャスターが原発がついに爆発しましたので後32秒後はさようならですとか言ってる間にザーーーーーっと画面が砂嵐になってステージでは清志郎が汗まみれで愛してるぜ〜カウントダウン初めて隣のきよしろはワタシの腕を引っぱりどっかにツレテコーッとガッタガッタして大スクリーーーんはザーーーーとノイズの伊豆のいずノイズnoise
で、汗まみれで起きた私は怠い身体と欠伸と生温いコーヒー持って仕事場に籠った。

夜になって、凄い雹が降ったと聞いた。
積乱雲と雹のライブだったんだね。
実写版『花の三丁目地区』プロジェクトから第一話目のシナリオ原稿が届いた。
もうね、わくわくです。
メールに添付されたPDFを開き読み進めた。
面白い、あらゆる意味で面白い!
(内容については言及を控えさせて頂きます)
私の作り出したキャラクター達がまったく予想外の行動をする。
自分以外の方が、矢島や豊を動かすとこうなるのかと驚き新鮮な気持ちで一杯になる。
刺激的だ!
新報本誌では、絶対通らないラインを遥かに越えている。
熱い!

TVドラマの現場で、アニメ映画の現場で広告、出版の現場で鍛え上げられた方達が5〜6年前から企画しそれぞれの社内で今回やっと通したと聞いた。
そのご苦労は並大抵の事ではないだろうと、阿呆な私でも想像できます。
感謝です、大変だったろうと思います。
ドラマ畑のSさんが一気に描き上げたと、ご本人からのメール。
ここから叩き上げて仕上げてゆくと熱意の籠る文章がまた嬉しい。
油断なくこのプロジェクトの成功を祈っています。
私は原作者だけど口は出さないです、プロにお任せします。
と言うか、作品として出した物はもう私の手を離れています。

私は何かを作り上げようとする人や空気がたまらなく好きだ。
パセリダタベヲさんが、素敵な時間をプレゼントして下さいました。
「こんばんは、これ...これ」
抱えて来てくれたのは、懐かしいレコードプレイヤーとシングル盤のレコードだ。

渋い渋過ぎる選曲である。
とゆーか、レコードプレイヤー自体に感動したです。

ソノシートをかけたくなる様なプレイヤーに乗せて『怨み節』『星のフラメンコ』などなどなど..ゆきさおりや加山雄三などなどが私の仕事部屋で歌っている。
歌ってる。
パセリダタベさんが部屋の掃除をしていたら、この懐かしいの固まりを発見。
彼は、ウチの奥さんが音楽療法士の仕事の現場で懐メロを愛し活用している事を知っていたので早速持参してくれたのだ。
ありがとうです。
わいわいと懐かしい音楽を聴きながら一瞬皆が息を止める。
そう、レコードに針を落とす瞬間は誰だって息を止める。

...プチッ....プチッ....プチッ....
曲が始まるまでの静寂の中聞こえる、針の音。
勿論、あの頃の青春話で盛り上がった。
パセリダさん、素敵な時間を有り難う。
酔いどれ天使な二人〜第19話ふ〜、やっと出来上がりました。
描いてて楽しいです、この二人。
近々アップされると思いますです。

今回は植物の持つ偉大な力が、地球の温暖化を防ぎ生態系を守り美しき物の再生を司っている事に気付いた二人が真の正義とは何かを探しに遠い秘境まで旅だって行きません!
断じて行きません!
酔いどれています。