うつくしいでざいん |
「とっても美しいよね」
例えばコーヒーカップ。取っ手を底に付けてみたり、20個付けてみたり、努力を経た後、今の形に収まったのかも知れない。でも、大丈夫。今、私が飲んでいるコーヒーを入れたカップはその努力を経てとても使いやすい形に収まっている。そう考えると、携帯やらパソコンやらというのは、取っ手が20個ついてたり、底についてたりするコーヒーカップに似ているような気がする。多機能とかって言われると余計そう思ってしまう。時代によって、どんどん変わるモノだし、まだ、美しいという水準に達していない気がする。
じゃあ、携帯やパソコンがサメの水準まで完成されたらどんな形になるんだろう?いったい、何に向かって研ぎ澄まされた機能美を見せてくれるのだろう?
「バーカ、サメって生き物だろう。道具じゃないんだよね」
「道具が変わるっていうことは、社会のあり方が変わるんだ。だって、道具を使うのは人間だろ。見事に美しくデザインされるべきものは、人間の方だろう」と、先だっての友達は、そう言った。