『クリ』との思い出 |
その日、大親友クリといつもの散歩。
クリ大喜び。
ワタシ引きずられながら上機嫌。
散歩の仕上げは広い原っぱ兼駐車場。
鎖を解いてクリの自由行動。
クリ、ハイテンション。
呼ぶとまた鎖を繋がれるのでどんどん遠くに逃げる。
でもその日は、好きなだけ長く遊ばせていた。
満足がいった様子なのでワタシは、「く〜〜り〜〜」ってよんだ。
珍しくクリは素直にこっちに全力疾走。
嬉しくなったワタシは手を広げて受け入れ態勢。
クリはバカ犬なのであった。
急に止まれないのであった。
全速力のまま、クリのクソ固い頭はワタシの阿呆頭にめり込んだ。
クリはキャイィーンとか言ってぶっ飛ぶ。
ワタシは変な声を上げながら反り返る。
あまりの激痛に涙をながしながら唸るワタシ。
だだっ広い原っぱで頭を抱えて踞る少年。
キャインキャインいいながら走り回る犬。
あの日の夕焼けは、奇麗だったな。